人間の脳を再現したら最強のAIできるんじゃね?

AI調査

今日は人間の脳の仕組みを完全に再現出来たらもっと効率的でもっと優秀なAIができるんじゃないかと思ってChatGPTに聞いてみました。

人間の脳のパラメータってどのくらい?

一般的な見解では、人工ニューラルネットワークの「パラメーター」が重みやバイアスの数を指すのと同様に、脳の場合はニューロン同士をつなぐシナプスの数に相当すると考えられています。多くの研究によれば、人間の脳には約1000億~1500億個のニューロンが存在し、各ニューロンは平均して約1万個のシナプスを持っているとされます。これを単純計算すると、全体ではおおよそ100兆個程度のシナプスがあるという推定になります。

ただし、これらはあくまで大まかな推定値であり、脳の機能や構造は単なるシナプスの数だけでは説明できない複雑さを持っています。ニューラルネットワークのパラメーター数と脳のシナプス数の比較は、あくまで規模感や情報伝達の面でのアナロジーとして理解されると良いでしょう。

AIと比較するとどのくらい?

人間の脳と現在の大規模言語モデル(LLM)のパラメーター数を単純に数値で比較すると、以下のようになります。

数値の比較

  • 人間の脳:
    一般的な推定では、脳には約860億~1500億個のニューロンが存在し、各ニューロンは平均して約1万個のシナプス(接続)を持つとされています。これを単純に掛け合わせると、全体でおおよそ100兆個前後のシナプスがあると考えられます。
  • 大規模言語モデル(LLM):
    例えば、GPT-3は約1750億個のパラメーターを持っています。最新のモデルや将来的なシステムでは、数兆個、あるいは一部の予測では100兆個に迫る可能性も示唆されていますが、現状では多くのモデルが「数十億~数百億」のオーダーです。

アーキテクチャの違いと意味

  • 構造と機能:
    人間の脳は単なる数値で表せる重みの集合ではなく、ニューロン同士の複雑な化学反応やプラスチシティ(可塑性)など、多層的かつ動的なプロセスによって情報を処理しています。
  • 学習の仕組み:
    現在のAIは事前学習フェーズと推論フェーズに分かれており、リアルタイムでの学習や自己更新は基本的に行っていません。一方、脳は常に環境からのフィードバックを取り入れながら動的に学習・適応しています。

比較のまとめ

数値だけを見ると、現状のAI(たとえばGPT-3)のパラメーター数は人間の脳に比べて桁違いに少なく、約100兆個のシナプスと比較すると1/600程度となります。ただし、今後の技術進歩により、AIのパラメーター数がさらに大規模化し、将来的には脳の規模に近づく可能性もあります。しかし、重要なのは単なる数の比較ではなく、両者の基本的な動作原理や適応力、学習の仕組みが全く異なる点にあります。これにより、同じ数値でも実際の機能や能力は大きく異なるため、単純な「パラメーター数の比較」はあくまで参考程度に留める必要があります。

なぜ人間脳がそんなに優秀なのか

人間の脳は、非常に小さな物理空間で動作しながらも、約100兆個と推定されるシナプスを使って効率的に情報処理を行っています。これにはいくつかの理由があります。

生物学的な最適化と並列処理

  • エネルギー効率の高いアナログ計算:
    脳はアナログ信号を利用しており、電気信号や化学反応を非常に低い電力で行います。脳全体の消費電力は約20ワットとされ、これはスーパーコンピュータやGPUを用いるデジタルシステムと比べても非常に低い値です。
  • 並列処理と非同期性:
    数百億個のニューロンが同時に、かつ非同期に動作するため、必要な演算を並列かつ効率的に分担して処理できます。各ニューロンは局所的な情報だけで判断を下すため、全体として高い柔軟性と効率を実現しています。

デジタルコンピュータとの違い

  • 精密な計算と同期処理:
    現在のGPUやCPUは、主に高精度なデジタル計算を行います。これらはクロックに基づく同期処理を行うため、大量の計算資源や電力が必要になります。デジタルシステムは誤差が少ない正確な計算を求めるため、エネルギーコストが高くなるのです。
  • 汎用性と最適化の違い:
    人間の脳は進化の過程で特定のタスクに対して非常に効率的な構造(たとえばスパースな信号伝達や非同期通信)を獲得してきました。一方、現代のAIは多くの場合、汎用的なハードウェア上で動作しており、特定のタスクに最適化された専用回路(例えばニューロモルフィック・チップ)のようなものがまだ十分普及していません。

このように、脳はその生物学的な構造や進化の過程で得た高度な並列性・省エネルギー機構によって、狭い空間内で莫大な数の接続(シナプス)を効率よく利用しているのに対し、現行の機械学習システムはデジタルな計算精度や同期処理を重視するため、大規模なGPUや大量の電力を必要とするという違いがあります。

今後AIがさらに発達するためには?

将来的に人間の脳のように省電力かつ省スペースなAIを実現するためには、いくつかの革新的アプローチが考えられます。主な方策は以下の通りです:

  1. ニューロモルフィック・コンピューティングの活用
    人間の脳は、ニューロン同士が非同期で並列に動作し、スパイク(信号の断続的な伝達)を利用して情報処理を行っています。これを模倣するニューロモルフィックチップ(例:IntelのLoihiやIBMのTrueNorth)は、従来のノイマン型コンピュータに比べ、計算と記憶を近接に統合することでデータ移動を最小限に抑え、極めて低い電力消費で高い処理能力を実現します。
  2. アナログとイベント駆動型処理の導入
    人間の脳はデジタルな0/1ではなく、連続的な(アナログ的な)信号と確率的な「ゆらぎ」を活用しています。これにより、ノイズを無駄な計算と捉えず、むしろ情報処理の一部として利用することが可能になります。イベント駆動型のアプローチは、必要な時だけ処理を行うため、全体として消費エネルギーを大幅に削減できます。
  3. 新素材と新素子の開発
    省電力かつ小型化を実現するためには、従来のシリコンベースのトランジスタ以外の新素材(例:スピントロニクス、メモリスタ、ReRAMなど)の応用が鍵となります。これらは、低消費電力で状態を記憶し、信号伝達を効率化するため、ニューロモルフィックデバイスの核となります。
  4. システム全体のアーキテクチャ革新
    メモリと処理を密接に結合した「インメモリコンピューティング」や、専用のアクセラレータ(ASIC)の採用も有望です。これにより、データの移動によるエネルギーロスが大幅に削減され、よりコンパクトなシステム設計が可能になります。

総じて、これらの技術が統合されることで、従来のデジタルコンピュータと比べて、極めて高いエネルギー効率と小型化が実現され、人間の脳のような省電力・省スペースなAIシステムへの道が開かれると期待されます。

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